夫も私も地元での就職が決まったし、私はシックハウスの症状があるので健康に良いお家を建てようということで、 2002年の秋頃から土地探しと工務店さんや設計士さんを探しを始めました。家についてのイメージは次の通りです。

 ○ 自然素材を使ったシックハウスの対策がされた家 
 ○ 高気密、高断熱の省エネ型の家
 ○ カビ、ダニの出にくい換気計画がされた家
 ○ 掃除や管理のしやすい家
 ○ 塩ビや石油製品を避けた設備機器、建具を使用した家
 ○ 電磁波にもなるべく考慮された家
 ○ 水道管、水栓に関しては鉛の溶出を考慮した家 など。     
                                  
 各イメージの理由づけは以下の通りです。
○ 自然素材を使ったシックハウス対策がされた家
シックスハウス対策がされた家とは、私自身に負荷のある石油系、化学系塗料や接着剤、それらを使用した合板の使用を控えるということです。ですから必然的に自然素材、いわゆる無垢材や漆喰やタイル材、植物系塗料などを使用することになります。国がもうけた基準値ではなく、身体に影響する基準値をクリアすることを考慮した家にしたいと思います。

現在、築8年目の公団に住んでいますが、8年たった今でも押入のベニヤ板、システムキッチンに使われているパーティクルボードに、頭痛や吐き気、のどの痛み、身体のむくみ、等の症状が出て、結婚した時から使っている食器棚、木製レンジ台、にも反応し始めました。

家具類は今にして思えば、開け閉めの度に不快な臭いがする。タンスに入っているものを着て一日中家の中にいると身体がむくむなどの症状が前からあって、 なんでだろ〜なんでだろ〜と思ってたんですが、やっとわかりました。家具の接着剤や合板だったんですねー。

他に畳から出る臭い、だと思ったら農薬、殺虫剤の成分だったようです。転勤や引っ越しで表畳は張り替えられた家によくはいりましたが、新しい畳のいい匂いとは思えず、のどが痛い頭がぼーっとする、何度もトイレに行きたくなり、眠れない(ベランダやトイレの前の床で寝たこともありました)という症状が出てしまいます。
同じようなもので、衣類の防虫剤やトイレやゴミの消臭剤、芳香剤、今はできる限りのものを除去しています。

まだまだあるのですが、自然素材にこだわる要因がここにあります。
○ 高気密、高断熱の省エネ型の家

夫は暑がり私は寒がりを解消し、省エネルギーも考慮するとなると高気密、高断熱住宅になると思いますが、この言葉に最初は抵抗感がありました。
魔法瓶のような気密性、マンションやビルの部屋のような圧迫感のある空気、外気や自然から隔絶されたような空間という無知識からくる先行イメージがあったからです。
しかし高気密、高断熱の施工法と機能にはいろいろなものがあり決して先行したイメージだけのものではないと関係者のお話や書物、設計士さんからの説明から、考え直すことにしました。
○ カビ、ダニの出にくい換気計画がされた家

どちらも喘息、不眠のもとです。共働きを始めた頃の夏、日中閉め切った部屋に帰ってくるとノートパソコンの上を走る一匹のダニ。ひゃー。。オーディオケースの上にある布をめくるとたくさんのダニダニ。
ひっえ〜。。。
掃除してるのになんでーなんでー。毎日閉め切ってるからだ。。。。
働く前までは夏なんて朝も夜も開放しだったからなぁー。風通しだけはよっかたもの。
ということから、カビはもちろんダニに対しても換気の重要性をひしひしと感じました。
ましてや高気密高断熱の家を建てるとなるとこれは前提的なもの。
過乾燥になりそうなのが心配かな。
 掃除や管理のしやすい

今のところ夫婦2人が住むことを前提に効率的な換気や冷暖房も考慮してオープンな仕切の少ないシンプルな間取り、造作家具を取り付けることで裏や陰がなく収納スペースが豊富な家を考えれば掃除がしやすく管理もしやすいかなーと思ってるんですが、実際のところどうなんでしょう??
せっかく自然素材のお家を建てるので化学洗剤を使わないお掃除はしたいと思っています。
 塩ビや石油製品を避けた設備機器、建具の家

石油を使った製品は世の中にたくさんありますが、特に屋外で使用しているものは紫外線による劣化が激しく、表面が粉っぽくなったり、独特の臭いを放つ等、私の身体には負担の大きいものが多いうえ、発ガン性の疑いもあります。
エアコンの室外機用のビニール製のカバー、プランターや鉢台、洗濯物を干す洗濯ばさみ付き傘等は処分して、陶器製や、ステンレス製等に切り替えています。ですから、家の方も建具や照明器具、コンセントカバー、家中を巡る配線コードの材質なども塩ビやプラスチック製品はできるだけ避けたいと思っています。
○ 電磁波にもなるべく考慮された家

電磁波による症状は今のところ感じられないのですが、世界各国で小児がんやアルツハイマー症などの原因と見られているものだから、少しは考えておいた方がよいということになった。
蛍光灯やコンセントの位置、寝室は配線や電気ストーブを避ける、などを顧慮することにした。最近は液晶モニターが主流とはいえパソコンの電磁波も考慮したいところですがこれもどうなんでしょう。 

まだまだ勉強不足です。
○ 水道管、水栓に関しては鉛の溶出を考慮した家

水道管といえば昔は鉛管、最近は塩ビ管、どちらも鉛の溶出が懸念されます。
町で引かれてる水道管の問題もありますが、我が家では鉛溶出低減水栓の使用、塩ビ管以外の水道管材の選択を考えています。
また水栓も鉛低減仕様のものを設置予定です。
以上が家づくりに対する私たちのイメージとコンセプトです。シックハウスの症状が出て家具類を手放すことになり、とても残念に思いますが、これが家を建てる前にわかってよかったと思います。家を新築してしまってから、契約してしまってから、症状が出てしまったという人がたくさんいらっしゃるみたいですから。
しかしながら ありそうで ない、なさそうで あるという情報の中からそれぞれの素材や方法を選択、決定し、理想の家を作り上げていくのは大変なことだと再認識しているところです。